臨床論文カバーレターの書き方

カバーレターに時間をかけすぎても仕方がない(cf. 研究効率を上げる工夫)。トップジャーナルで少なくとも査読に回ったカバーレターを眺めながら、必ずしも必要でないものと、あるとたしかに良さそうなものを備忘録がてらにまとめておきます。

省略可

カッコいい画像の挿入

所属機関のカッコいいヘッダーが入っていたり、自分のサインが手書きっぽく入っているとカッコいいですが、必ずしも必要ありません。既にテンプレがあるなら使えば良いけれど、なければわざわざそこに時間を使わなくて良さそうです。

日付

ネットででてくるどのテンプレにも日付は入っているのですが、なくてもトップジャーナルの査読に回っています。投稿時点でタイムスタンプはつくのでたしかにカバーレターにある日付の情報は蛇足かもしれません。

Editor名

宛先(Editor-in-Chiefの名前と雑誌の名前)から始めて、論文タイトルをいれて投稿する旨を伝えるというのが決まり事だと思っていたのですが、これを省略してもトップジャーナルの査読に回っています。じゃあどう書くかと言うと、下記の通り。

Dear Editors,

please consider the attached manuscript for review and publication in [the journal name].

ちなみにEditorの名前はちゃんとわかっていますし、なんなら面識だってあります。どうも必須ではないようですが、それでもやっぱり書いておきたくなります。書いておいてももちろん良いでしょう。

追加要素

Presubmission inquiry

投稿前に編集者に打診して査読してもらえそうか確認した場合、OKをもらった旨を明記します。

We have done the pre-submission inquiry and received a reply that our manuscript may be suitable for the submission and would be considered full review.

A co-author of ours ([name]) had a contact with [Editor] and received his/her confirmation that our paper mentioned above is suitable the special issue coordinated by [Editor].

共著者の専門性のアピール

臨床研究は多様な視点が必要です。疾患に関する専門性だけでなく、研究手法や統計に関する視点も必要です。チームメンバーにそれぞれの専門性があることをアピールするのもよいでしょう。

The research involved both experts in the field of [disorder] ([author name]) and in the field of [treatment] ([author name]), with the participation of one of the world leaders in this kind of data analysis ([author name]). We find that this synergistic collaboration of expertise resulted in high-quality research.

Reviewer recommendation

査読者の推薦をカバーレターに入れるというのも、査読者探しが大変なEditorにとっては魅力的かも知れません。

As a potential reviewer for the manuscript, we would suggest [name] and [name], who have experience in [research field] ([references]).

JEMNetの臨床研究論文作成マニュアルにより王道なカバーレターの書き方がありますのでぜひご一読ください。

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