RoB2

RoB2 (A revised Cochrane risk of bias tool for randomized trials) は、システマティックレビューに含まれるランダム化比較試験のうち、メタアナリシスに活用される値に、どの程度のバイアスのリスクがあるのかを評価するツールです。ランダム化比較試験そのものの質を評価するものではありません。メタアナリシスの結果がどの程度確からしいかを評価するGRADEやCINeMAなどでも必要となる、SR&MAを実施する時に必須の評価項目です。

詳しい解説は本家ウェブサイトのガイダンスやその他解説をご参照ください。RoB2の結果をRで格好良くプロットすることもできますが、そこまで本質的ではないと思います。私の場合はエクセルの表で色分け程度にすることも多いです。

5つの各評価ドメインごとに、シグナリングクエスチョンという鍵となる質問に答えていき、フローチャートに従って、各項目3段階でリスクを評価します。

これだけ評価しやすいようにしてくれているにもかかわらず、経験者間でも評価の一致率は低いです。Minozzi S, etl 2020. シグナリングクエスチョンをたたき台として使いつつ、そのメタアナリシスでどのように解釈するかをより具体化した上で評価するのが良いのではないかと思います。私の研究ではJAMA Psychiatry 2024 以降はそのようにしており、具体化した判断に関してはappendixで説明するようにしています。

Minozzi S, Cinquini M, Gianola S, Gonzalez-Lorenzo M, Banzi R. The revised Cochrane risk of bias tool for randomized trials (RoB 2) showed low interrater reliability and challenges in its application. J Clin Epidemiol. 2020;126:37-44. doi:10.1016/j.jclinepi.2020.06.015 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32562833/


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